3、目地をひきます。ここではタイル目地を想定。
不透明水彩を塗った上に普通の鉛筆で線を引くとてかてかと光って見えます。
試しに鉛筆H・E1芯・硬質色鉛筆の黒で目地を引いてみます。
鉛筆では濃い色の上の線がてかっています。
「手描きパースで使用する道具」に書いたBerol社のE1ホルダー芯ではきれいにひけます。
硬質色鉛筆は線が太目でぱさつきますが、てかりません。これならE1芯の代わりに使えそうです。
E1芯が製造中止になると聞いた時はうろたえましたが、これを必要とする手描きパースが激減しました。
パースに便利な全面アクリルT定規も突然無くなりましたっけ。画材屋さんは先見の明がありますね。
話がそれましたがタイル目地のひき方です。
定規を拡大縮小コピーしたものを幾つか用意しておき、建物の出隅に当てます。
消点に向かう線をイメージしてできるだけ窓枠に合わせるとすっきりします。
よく使われる45二丁タイルは50×100ミリですが、その寸法で割り付けると小さすぎるので2倍程度のイメージで。手前の出隅で1.0~1.5ミリが多かったと思います。
階毎に割り切れるような定規コピーの目盛と位置を選んで、メンディングテープで固定(絵の具を塗っていない所に)。
正面の消点に向かう目地をひきます。手前は強く奥は弱く。
消点に虫ピンなどを打って定規を当てると早くてきれいです。
消点が遠すぎて紙の外にでる場合はY定規を使いましょう(「手描きパースで使用する道具」参照)。
Y定規が無ければ精度が落ちますが、さらに小さい定規コピーを左の壁外側に持ってきて、右の定規コピーの目盛りの割付数を合わせ線で繫ぎます。
次に定規コピーを外して側面側も同様に目地をひきます。
横線のみでもタイルだと分りますが、マンションの広告用パースでは縦目地も加える要望が多かったです。
縦目地は正面側手前から、横目地幅の倍から徐々に狭くしながら左に縦線を加えます。
側面側はもっと狭い巾からスタートして右へ。奥はほとんど消えるように。
うっかり横目地を広く描くと、縦目地を加えたらコンクリートブロックに見えたりするので要注意。